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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

実践!ブランド戦略

第36回:ブランドの周辺価値

Q ブランドの価値を決めるものとして基本価値、情報価値のほかにどのようなものがありますか。
A 製品とは直接関係ありませんが、消費者にとって重要な意味を持つ価値(周辺価値)があります。
ブランドを構成する3つの価値

【図1】ブランドを構成する3つの価値

ブランドの価値を決めるものとして、製品が本来備えるべき機能的な価値(基本価値)、ブランドがもたらす情報の価値(情報価値)のほか、製品とは直接関係ないが消費者にとって重要な意味を持つ価値(周辺価値)も重要な要素として挙げられます。

たとえば、自分が買った値段より安い値段でその製品が売られることを嫌う消費者にとって、価格が安定していることは、価格が安いこと以上に重要なことになる場合があります。

最近では、メーカーが、その製品を作る過程で発生するCO2の発生を抑制するなど、環境に配慮している商品を購入したいと考える消費者が増えています。こうした消費者にとって、環境配慮型のブランドであるかどうかは、そのブランドの購入を左右する重要な周辺情報となります。

基本価値で差別化が難しい場合には、周辺価値で差別化を図ることが重要になります。

たとえば、パソコンでは、業界構造の問題から、性能を大きく左右するCPUやOSでパソコンメーカーが他社と差別化を図ることは非常に難しくなっています。そこで、アフターサービスを通じて消費者の心を掴もうと、多くのメーカーがますますサービスに力を入れるようになっています。

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