MENU

Brand Strategy journal ブランド戦略通信

実践!ブランド戦略

第30回:サイトのメッセージとビジュアルイメージを一致させる

Q 商品サイトでは商品のイメージを用いることが多いと思いますが、企業情報サイトではどのようにビジュアルイメージを使用したらよいでしょう。
A そのページで伝えたいキーメッセージを効果的に伝えられるようなものを選択すべきです。

商品情報サイトで用いるビジュアルイメージとしては、まずその商品そのものの写真を使用するということが考えられます。製品ではなくサービスの場合にはそのものの写真は難しいと思いますが、キャラクターやシンボル、あるいは利用シーンなどを使用することが考えられます。ビジュアルイメージの選択の上では、消費者が知りたいことは何か、というニーズに応えることが一つの基準になると思われます。

これに対して、会社情報サイトでは、消費者ニーズに応えるという観点よりもむしろ会社として消費者に何を伝えたいのか、ということがより重要になってきます。もちろん、そのためにはどういう企業ブランドを構築したいのか、というビジョンが必要という根本的な議論もあります。しかし、Webサイトではコンテンツごとにある程度独立した内容がなければ面白くありませんので、コンテンツごと、あるいはカテゴリごとに適切なキーメッセージを定める必要があります。

例えば環境情報のサイトにおいては、一般的にいって、環境に対して意識の高い企業であるというメッセージを消費者に伝えることがキーメッセージとなると言えます。ところで環境情報のサイトというと、漠然と、緑色の背景色や森林の写真を用いているサイトをよく見かけます。しかし、一般的な森林の写真を用いただけでは、キーメッセージとその会社を結びつけるはたらきは期待できず、単なる綺麗な画像に終わっていることが多いようです。

例えばあるビールを扱う会社では、その会社が環境保全に取り組んでいる水源の周辺の画像を用いています。このような固有のビジュアルイメージは、その会社が伝えたいメッセージと結びつきやすく、一つの参考になると思います。

印刷する 印刷する