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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

実践!ブランド戦略

第1回:社会貢献活動がもたらすブランド効果の評価

Q 社会貢献活動の成果を評価するには?
A ブランド効果として金額評価することが可能です。
図表1

環境活動の収支を企業が外部に報告するものとして真っ先に思い浮かべるものとして環境会計があります。環境会計では、コストの方は比較的よく把握され金額で統一的に表現される傾向にありますが、効果の方はどの企業も苦労しています。

ご質問のようにトップマネジメントの関心にも応えたいのであれば、環境会計でよく見られる省エネ効果や訴訟リスク回避額などの利益貢献だけでなく、環境活動のブランド向上効果を試算し報告してはいかがでしょうか。

そのためには貴社の取り組みが消費者に伝達されることによって、貴社に対する消費者の評価がどれだけ高まり、その結果、貴社のブランド価値がどれだけ向上したかを測定します。ここでは具体的な測定方法には立ち入りませんが、概念的には次の図のように表すことができます。(図表1)

このような評価を行うことによって、たとえば以下のようなことがわかります。

  • 自社が行っている環境に対する取り組みのうち、ブランド価値を高める効果が高いのはどれか。
  • もしブランド価値に思ったほど貢献していなかったとしたら、その原因は環境活動自体に問題があったからか、それとも消費者に情報がうまく伝わっていないためか。
  • ブランドの視点からの、環境への取り組みの費用対効果や、これからの投資のあり方

こうした手法は環境対策以外の社会貢献活動にも応用できます。ぜひ検討してみてください。

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