MENU

Brand Strategy journal ブランド戦略通信

Reach Next分析事例

第13回:年末年始の通販サイトの視聴率

年末年始はお店が買い物客でにぎわう光景をよく見かけます。ネット通販サイトでは人と押し合うような状況を体験することはありませんが、年末年始の買い物客の動きは実際のところどうなっているのでしょうか。

視聴率測定システム「Reach Next」を使用し、年末年始の通販サイトの視聴率について調べてみました。

視聴率調査概要

  • 調査目的:通販サイト5社(ベルメゾン、ニッセン、セシール、ベルーナ、ディノス)の視聴率を調べる
  • 調査期間:2013年12月22日~2014年1月10日
  • 調査対象:通販サイト5社のサイトと「カートを見る」のページのURLを登録

調査結果

各通販サイトの年末年始の日別推定来店者数を表したのが以下のグラフです。

年末年始の来店客数の推移(2013~14年)


日別の来店客数を見ると、どの通販サイトも年末はクリスマス前後が最も盛り上がり、12月29日~1月3日は減少していることがわかります。一方1月4日ごろから各通販サイトともに視聴者数が伸び、特にベルメゾンとニッセンの伸びが大きくなっています。

「カートを見る」、つまり購入行動に移った人の年末年始の視聴率についても見てみましょう。

買い物かごに商品を投入した来店客数の推移(2013~14年)


上グラフは買い物かごに商品を入れた来店客数の推移を表しています。サイト全体の来店客数の推移と同じく年末はクリスマス前後にピークがあり、12月29日~1月3日に減少し、再び1月4日以降に伸びていることがわかります。こちらでもベルメゾンの伸びが大きく、ニッセンは1月10日に一気に数字を伸ばしています。なおセシールは12月30日夜~1月8日までシステムメンテナンスのため休業中だったので、買い物した人はゼロとなっています。

2つのグラフより、通販サイトの利用者は12月29日~1月3日に減り、1月4日ころから通常に戻り始めることがわかりました。したがって、来店客数が減る12月29日~1月3日の時期にがんばってお客様を集める努力をしても限界がありそうです。むしろ買い物客が戻ってくる1月4日以降に向けて仕掛け作りをしておくことが効果的なようです。来店客数の動きを見ると、ベルメゾンやニッセンは1月4日以降に戻ってくるお客様を迎える準備ができており、システムメンテナンスのため休業中だったセシールはお客様が戻り始める4日~8日ごろの販売機会のロスが大きかったとみられます。

このように業界全体の動きを知ることによって、自社の仕掛けが適切だったかどうかを把握するのは大切です。そのためにネット視聴率を活用して、日ごろから業界動向をしっかり把握しておきたいものです。

*注:Reach Nextは任意のキーワードによる検索結果、任意に設定したURLの視聴率を調べるシステムのため、設定したキーワード、URL、また調査期間によって結果が異なります。このコラムはあくまでも弊社が設定した調査の結果に基づくものであることをご了承ください。

参考

  • ネット視聴率測定システム「Reach Next」の詳細はこちら
印刷する 印刷する