ブランド価値を評価するモデルにはどのようなものがあるのでしょうか | |
マーケティング的な方法と会計的な方法があります。 |
ブランド評価の方法には、大別すると顧客視点でのブランドエクイティを測定する方法と会計的な方法があります。
前者は消費者の心の中に蓄積されたそのブランドに対する意識がどれだけブランドの優位性の源泉になっているかを測定するもので、消費者の視点とでもいうべきものですが、一般にマーケティング的な方法と分類されています。
これにはさまざまな方法があります。たとえば、ノンブランド品と比較してブランド品に対してどれだけ消費者がプレミアムを払うつもりがあるかを調べる方法(比較法)や、ブランドを色々な指標でスコアリングする方法このカテゴリーに属します。
後者の会計的方法は、無形資産を評価するために用いられる方法をブランド評価にも適用したものです。M&Aでは買収価格を合理的な方法で決める必要がありますが、この方法を用いればブランドを金額で評価することができます。
さて、最近ではブランドに携わる人たちから、様々な評価モデルが提唱されています。代表的なものとしては、日本経済新聞社が伊藤邦雄一橋大学教授と開発したCBバリュエーターや、インターブランド方式が挙げられます。これらの多くは上記2つの方法の組み合わせによって、消費者の評価と金額価値を結び付けて統一的な説明を試みているのが特徴です。
評価方法は大別して次の2つのうちいずれかを用いている場合が多いと考えられます。一つは、消費者の評価をスコアに直し、それに何らかの方法で決めたスコア単価を掛けて金額換算する方法です。
もう一つは最初にブランド価値の総額を算出し、それを消費者評価によって説明する方法です。
いずれの方法にも一長一短はありますが、マーケティング的手法だけでは難しい金額評価や、会計的手法だけでは難しい要因分析を行うことができるため、インパクトのあるデータを得ることが可能になります。
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