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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

実践!ブランド戦略

第44回:Webサイトを活用してシェアを高める

Q Webサイトを活用して営業効果を高めたいと考えていますが、どのようなことを検討すべきでしょうか。
A 顧客の購買行動プロセスを分析し、弱点を改善すればどれくらいのシェアアップにつながるかを検討するのも一法です。

一般には閲覧者が多いBtoCのサイトの方が注目されやすいのですが、実はBtoBのサイトは購買先の選定に非常によく活用されています。今日、対象顧客が一般消費者、法人いずれの場合であっても、Webサイトは顧客の購買行動と密接に結びついていることが少なくありません。

図1

【図1】こんなことが起きているかも知れない…

多くの会社で、Webサイトにもっと力を入れれば、セールスパーソンのよき補完となると思われます。それにも関わらずWebの投資にトップの了解が得られにくいのは、効果が見えにくいことがあります。

これに対して、購買プロセスの中で、顧客が様々な情報を参考にしながら一つの商品にどのように絞り込んで行ったのかを分析する方法があります。

ある業界では、非常に活発にプロモーション活動を行っている企業があり、多くの顧客はその企業からの働きかけが購入を検討するきっかけととなっていました。実際に購入するまでには、検討対象を最初のきっかけになった会社の商品以外にも広げ、色々と比較・検討した上で、自分が欲しいものを少数に込むという行動を取る人が少なくありませんでした。

比較検討の段階ではWebサイトがよく利用されていました。そして、この段階で他社商品に移る顧客が多いことが分かりました。せっかく多くの顧客に購入のきっかけを与えておきながら、その優位性が最終的な顧客の選択の段階では薄れてしまっているのが非常に惜しまれました。

図2

【図2】結果、あまり知名度が高くないC社が健闘している。

そこで、Webに力を入れ、この状態を少しでも改善すれば、自社のシェア向上を図る上で非常に優れた支援材料となることが明らかとなりました。

Webサイトの販売支援力は間接的なものであることが多い(直接サイト上で商品が売れることは少ない)のですが、このような形で効果を検証すれば、会社上層部の理解も得やすいのでははないかと思います。

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