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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

実践!ブランド戦略

第39回:既存ユーザーと潜在ユーザーの比較

Q あるWebサイトについて、既存ユーザーと潜在ユーザーによる評価を分析することによって、何がわかるでしょうか。
A なぜサイトがもっと使われないのか、阻害要因がわかります。

サイトの評価、分析の方法として代表的なものに、アクセスログ解析やユーザー調査などがあります。

アクセスログ解析は過去のユーザーの行動履歴を分析しますので、基本的に既存ユーザーの分析となります。

一方、ユーザー調査の方は、サイトの既存ユーザーに対するアンケート調査、潜在ユーザーに対して行うアンケート調査、既存あるいは潜在ユーザーが実際にサイトを使用する様子を観察するユーザーテストなどがあります。

ログ解析による既存ユーザーの分析では、ユーザーはどこから、どのようなルート、ないしはキーワードで訪れ、どのようにサイト内を移動し、どこから出て行ったのか、という行動がわかります。たとえば、ECを行うB to Cサイトでは最終的にどれだけ注文につながったか、注文画面の途中で脱落した人がいればそれはなぜなのか、を分析することが重要になります。一方、B to Bではサイト上で購入する人は多くないので、どれだけ多くの人に多くのページを見てもらえたか、が重要な関心事となります。

もし一人当たりページビューが少ないようであれば、回遊しづらい構造のサイトになっているか、提供している情報の内容に問題があるのではないかという推測が成り立ちます。

さらに、実際にユーザーがどのように感じているのか、ユーザー調査を行うことによって問題の所在を特定することができます。ユーザー調査では、一般の消費者がどのように感じるかを調べることでも問題点の把握は十分できると考えられますが、より説得力のあるデータが欲しいときは、ステークホルダーの人を抽出してその人たちからの評価を得るようにすることもできます。

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