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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

実践!ブランド戦略

第20回:アフターサービスとロイヤルティ

Q アフターサービスはロイヤルティに大きな影響があると思いますが、具体的にどの程度のインパクトがあるかを調べるにはどうすればよいでしょう。
A アフターサービスの満足度を左右する要因を調べ、再購入率に与える影響度を探ります。
図1

一般に、製品を購入した人が不満を持ったとき、メーカーのアフターサービスを受けてその結果に満足した場合は再購入率が高くなるが、逆に不満を持った場合の再購入率は非常に低くなると言われています。また、良い評価よりも悪い評価の方が人に伝わりやすいと言われます(グッドマンの法則)。

そこで、アフターサービスに対する満足度を調べ、さらにその満足度を左右する要因を調べることによって、どうすれば顧客のロイヤルティを高めることができるかをアフターサービスの観点から探ること

ができます。

かりにアフターサービスのプロセスが依頼、実施、納品の三つの段階に分けられるものとします。

それぞれの段階で、顧客満足度を左右する要因を調べます。たとえば、依頼の段階では、「コールセンターに電話をしたがなかなかつながらなかった」、「電話応対が不親切だった」、「電話をあちこちにたらいまわしにされた」、「時間がかかった」などの要因が顧客満足度を下げていると予測されます。ここでは調査の結果、「気持ちよく応対してもらえなかった」ことが最も顧客満足度に強く影響していることがわかったとします。

同様に実施、納品の段階ではそれぞれ「時間がかかった」、「結果について十分な説明が得られなかった」ことが満足度に最も悪影響を及ぼしていることがわかったとします。

これらの要因分析に基づいて、さらにそれぞれの段階でどれだけの割合の人が満足し、あるいは不満を持ったかを調べます。

このようにして得られた結果をもとにアフターサービスのプロセスの各段階における満足度を整理すれば、最も満足度の高い人=再購入意向が最も高い人から、最も満足度の低い人=二度と買わないであろう人までを分けることができます。

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