当社はBtoB企業のため、会社の知名度が低いのですが、このような会社のブランディングはどのように進めたらよいのでしょうか。 | |
一般的な認知度を高めるより、ターゲットを絞ることと、インターナルブランディングが重要です。 |
BtoB企業がB to C企業と比べて消費者の認知度が低いのはビジネスの目的が異なるので当然です。一般的なブランディングの目的としてマーケティング的な効果を狙うものと、資金や人材などの資源調達を狙うものが挙げられますが、自社の目的を明確にすることが重要になります。
マーケティング的な効果を狙った一つの方法として、インテルの「Intel Inside」キャンペーンように、自社の直接の取引先でなくエンドユーザーに働きかける手法が挙げられます。部品(この場合はインテルのCPU)によって消費者による最終製品の購買が左右される場合には有効な方法といえます。
しかし、より一般的なBtoB企業ではもっと対象顧客が絞られるので、ターゲットを明確にした方が効果的です。また、直接の顧客接点がブランド形成の大きなウエイトを占めます。その中でも特に社員一人一人が重要な接点となります。そういう意味で、社員のやる気を高め、求心力となるブランド作り、インターナルブランディングが重要になります。
【図1】BtoB企業のブランディング
インターナルブランディングによってブランドは社外と社外の接点となり、優れた人材を確保するための基盤ともなります。(図1)
資源調達を容易にするためのソーシング・コミュニケーションとしては、他にIRがあります。これも、機関投資家を対象にするのか、外国人投資家を狙うのか、あるいは最近市場で重みを増している個人投資家に重点を置くのか、施策ごとにターゲットを明確化することが必要です。
最終的に企業の利益となって返って来ることが期待されるブランディングのほか、地域貢献など企業の社会的責任を果たすことを目的としたブランディングもあります。このように、BtoBでも目的を明確化することによってブランディングの効果を高めることができます。
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