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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

実践!ブランド戦略

第124回:ブランド力に応じて広告感応度は変化する

Q 広告効果はブランド力によってどのように影響されますか。
A ブランド力が強いほど高い広告効果を得やすいと考えられます。

広告の効果は投入した広告量をインプットとし、消費者からの好意的な反応をアウトプットとして評価することができます。

一般に、インプット量とアウトプット量は比例関係にあるといわれますが、実際に測定するとさまざまなばらつきが生じます。

その原因の一つとして、もともとの企業や商品のブランド力の違いを挙げることができます。

基本的にはブランド力が強いほど、同じ量の広告を投入した場合に消費者から好意的な反応が得られる可能性が高くなります。これは、好意的な相手から受け取ったメッセージの方がより好感をもって受け止められやすいということと対応します。

この点について、もともとのブランド力が低い方が上がる可能性があると、逆の見方をする人もいるかもしれません。たしかに、伸びしろが大きいということはいえるでしょう。しかし、残念ながら、認知度が低い対象物に対する注意力は一般的には低くなる傾向にあります。また、きわめて高認知度、高好感度のブランドがそれ以上に伸ばすことは非常に難しいということと関連付ける人もいるかもしれません。しかし、これは限界効用の低減と混同した議論のように思われます。

しばしばテレビCMに関して、GRPに対する感応度はブランド力が強いほど高いといわれますが、これは何もテレビに限ったことではなく、コミュニケーション全般にいえることと考えられます。

このことを踏まえると、ある特定のキャンペーンの時だけ特定の商品をプッシュする広告を行うだけでなく、普段からコミュニケーションを絶やさずにブランド力の維持・向上に努め、ここというタイミングでの瞬発力を高めておくことは重要なコミュニケーション戦略の一部になると考えられます。

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