ブランド戦略通信

Webブランディングのエッセンス

第2回:企業サイトではブランドメッセージを明確に

情報はわかりやすく整頓しましょう

最近の企業サイトは非常に情報が充実してまいりました。製品やサービスの情報はもちろん、その周辺情報である使い方の提案、商品開発の裏側などを掲載し、ユーザーの関心を高める工夫も見られます。場合によっては製品ごとに専用ドメインを使用していることもあります。また、製品とは直接関係はないものの、ゲームや日常生活に役立つ豆知識のような、アクセス頻度の向上を促すコンテンツを用意している企業も増えています。 情報が充実していること自体はとても良いことですが、企業サイトはブランドイメージを伝えるという重要な役割がありますので、伝えたいブランドのメッセージは何か、ということをしっかりと踏まえて一貫性のあるサイトを作る必要があります。当然のことと思われるかも知れませんが、これが意外にできていないサイトが多いように思います。典型的なパターンに、本来、情報がきちんと網羅されていて便利なはずなのに、多くのコンテンツを網羅的に集めすぎてかえって印象が薄い、というケースがあります。 たとえば、今注目のCSRでは、コンプライアンス(法令順守)から環境保全活動まで実に多岐にわたりしかも性質の異なる事項がテーマとなるため、すべてをカバーしようとしてかえって焦点がぼやけているサイトがあります。会社として何を伝えたいのか、ポイントとなるところをハイライトしつつ、その他の情報もカバーしているサイトは、提供者の意図が理解しやすい、使いやすいサイトにつながります。 そのためには、ステークホルダー別にメッセージ伝えたい内容を定め、それぞれに対してどのように情報を提供するのがよいかのシナリオを考えるというアプローチが有効となります。CSRの例で見ると、アサヒビールのサイトは「あらゆるステークホルダーがお客様」と定義し、活動報告では「CSRマネジメント」の他、「お客様のために」「取引先のために」など、ステークホルダーごとにコンテンツを作成しています。

Webサイトから伝わるイメージを統一する

「ブランドを伝える」という点からは、サイト全体のイメージを統一することも重要です。企業によっては、事業部門が異なるとあたかも違う会社のように見えるサイトが少なくありません。予算はそれぞれの事業部門が用意し、それぞれの事業部門の責任においてコンテンツを制作している以上、ある程度は仕方がないのかも知れませんが、少なくとも最も基本的なフォーマットは合わせるとか、ライブラリを用意して原則としてその中からテンプレートを選択してもらうといったルール決めはあった方が、よりその会社のブランドイメージを訴求できるサイトができます。

コンテンツ間のブレを少なく

また、サイト内のイメージ統一するだけでなく、ユーザーがその企業やブランドに対して抱いているイメージとサイトのイメージが著しく乖離していないかということも重要なポイントとなります。例えば高級消費財を扱う企業のサイトがデザインや情報量においてあまりに貧弱なイメージを与えてしまうと、ユーザーの持つブランドイメージとサイトから受けるイメージ(ブランド体験)とがずれてしまい、ブランド知識体系によくない影響を及ぼす危険性もあるのです。 サイトを構築、リニューアルをする際には、以上のような点をふまえて計画を立てると良いでしょう。

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