調査の結果、商品によってブランド支持状況が異なることがわかった。早い段階から(最初から)購入したブランドを検討している人の割合が高い商品は、ノートパソコンとインクジェットプリンタであった。途中(メーカー比較検討時)から検討している人の割合が高い商品は、薄型テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラであった。そして、遅い段階(購入直前)から検討している人の割合が高い商品は、薄型テレビ、携帯電話であった。このように商品によってブランド支持状況が異なるが、いずれの商品でも購入直前で検討した人の割合は3割未満と低いことが明らかになった。
ブランド支持状況:メーカーによる違い
ノートパソコンではソニーのブランド支持状況が高い。実に購入者の68.2%の人が、早い段階から(最初から)ソニーを検討していた。逆に購入直前になってソニーを検討した人はわずか4.5%であった。一方、東芝は逆の傾向を示しており、最初から同社製品を検討した人はわずか20.8%、逆に購入直前に検討した人は対象メーカーの中で最も高く45.8%であった。
薄型テレビではシャープのブランド支持状況が高い。購入者の41.3%の人が最初からシャープを検討していた。プラズマテレビで好調な松下では、最初から松下製品を購入対象としていた人は30.4%とそれ程高くないが、メーカー比較検討時で検討対象に加えた人が45.7%と対象メーカーの中で最も多かった。これは、当初は液晶テレビを含む薄型テレビを検討していた人が、検討の過程でプラズマテレビに絞込み、その際には松下製品を選んだ人が多かったためと考えられる。また、松下はデジタルカメラとDVDレコーダーで最初から購入対象としていた人の割合が多かった。