「100%サイトで解決した」は三分の一
図は「情報・通信」クラスターにおいて、サポートサイトへのアクセス者の行動推移を表したものである。
サポートサイトへのアクセス者を100%としたとき、すべて「100%サイトで解決」(35.1%)できたと回答したユーザーは全体のおよそ三分の一にとどまる。
残りのユーザーは、ゼロ(まったく何も解決できなかった)かどうかは別として、少なくとも部分的には解決できなかったことがあるが残ったことを示している。
解決できなかった残り三分の二のユーザーの多くは問い合わせを行う。最も多く用いられる問い合わせ手段は電話である。このような行動を取るユーザーが多ければ多いほど、メーカーには大きなコスト負担が発生する。
サポートサイトにおいて問題解決率を向上させることにより、このような費用を引き下げることが期待できる。
ユーザーは諦めずに問い合わせる
サイトで問題解決できなかったユーザーのうち、諦めたユーザーはユーザー全体の13%である。これらのユーザーがコールセンターの負荷をアップさせることはない。
しかし、問題解決できなかったユーザーの多くは諦めないで次のアクションである問い合わせを行っている。
さて、問い合わせを行ったユーザーの中には、はじめから問い合わせをするつもりだった方が含まれる。
情報・通信の場合、その割合は16.5%であった。
これらのユーザーに対して、問い合わせ先を隠すなどの手段によってサポートページで問題解決をするよう仕向けようとするのはかなり無理があるのではないか。ユーザーは多くの場合、当初の目的に従って結局は問い合わせ先を探し出してしまうだろう。企業は問合せ先をすぐに提示した方が円滑なユーザー行動を妨げないものと考えられる。もちろん、企業スタンスとして問い合わせを一切受け付けないという行き方はある。そうでなければ、ユーザーの時間を一時的に余計に費やさせ、CSを下げるだけの結果に終わるのではないかと思われる。
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