問い合わせ先の電話番号が見つけやすいかどうかが評価を大きく左右
グラフはサポートサイトユーザーに、利用した企業のサポートサイトの評価を尋ねた結果である。
「ページが使いやすい」(8.5%)と「その他」を除けば最も低く、逆に「説明が分りやすい」(16.1%)は2番目に高いように、使いやすさもさることながら、内容そのものがユーザーにとってはるかに重要であることが窺える。
しかし、それ以上に、ユーザーにとって最も重要かつ評価できる点は「問い合わせ先(電話番号)が見つけやすい」ことである。
前回見たように、来訪目的は「トラブル・故障の解決」が一番多く、「問い合わせ先を調べる」は四番目にとどまった。しかし、サポートサイト利用後は問い合わせ先が見つけやすいことが重要になっている。
このような結果から、トラブルを解決したいが自己解決できず、電話での問い合わせに解決を求めざるを得なかったユーザーの状況が窺える。
したがって、コール数を減らすために単に電話番号を表示しないといった対応はユーザーの状況を何も解決せず、CS(ユーザー満足度)を大きく下げる可能性があると考えられる。
注1:値は全製品・サービス平均
注2:ベースは各社のサポートサイト利用経験者
メールやフォームでも「問い合わせのしやすさ」が重要
問い合わせ手段には電話のほか、メールや問い合わせフォームもあり、ユーザーの好みによって、あるいは状況によってはこちらも利用される。
問い合わせを受ける企業にとっては、適切な対応、すなわち素早く的確な対応がもっとも重要なことに思われるかもしれない。しかし、「問い合わせへの対応が早い」(10.1%)、「問い合わせへの対応が的確」(8.5%)を選んだユーザーはあまり多くない。それよりも多いのは「(メール・フォーム等で)問い合わせしやすい」というユーザーである。
電話の場合と同様、企業側はあえて問い合わせしづらくして問い合わせ数を減らそうとする場合がある。また、必須入力項目が多すぎる、入力すべき内容がわかりづらい、などの要因により、あたかも問い合わせしようとするユーザーの気力を奪ってしまうような問い合わせフォームは少なくない。ユーザー視点で「問い合わせしやすいとは」ということをよく吟味することが重要であると考えられる
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