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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

サポート調査結果分析2013

第2回: サポートサイト利用後の行動

サポートサイトで解決できたユーザーは4分の1に満たない

グラフはサポートサイトの利用者に、サポートサイト利用後の行動を尋ねた結果である。

もちろん、中にはサポートサイトで用件が済んだので、特にその後何の行動もしなかった(する必要がなかった)人もいる。そのような人がなるべく多いことがCSの観点からもコールセンターの費用抑制の観点からも望ましいものと思われる。

あいにく、「サイト上で問題が解決したため特に何もしていない」人は23.2%と、全体の4分の1以下の割合を占めるにとどまる。それ以外の人は別の手段で解決を試みるか、あきらめるかのどちらかの選択を迫られる。だが、あきらめた人は6.3%と少ない。企業が問合せ先を明記しないのはある意味、あきらめてもらって構わないという趣旨にも受け取れるが、あきらめずに次の行動に移る人が非常に多い。この事実からも、間接的ではあるが連絡先を明記しない施策はあまりプラスの効果をもたらさないことが推測できる。

結局ユーザーは電話することに

サイト上で解決できず、あきらめもしなかったユーザーの主な行き着く先は電話(41.4%)である。それ以外には、メールやフォームでの問い合わせ(21.7%)、店頭(16.0%)も少なくない。「担当者に来てもらった」は4.9%と少ないが、BtoB製品についてはこの項目も重要になる。結局、サイト利用後のユーザー行動として最も多いものは問い合わせであり、その中でも電話が最も大きな割合を占めている。しかも、サポートサイトの利用目的では電話以外を含めて「問い合わせをする」が33.6%であったから、サイト利用後の「電話する」の41.4%はむしろ増えているように見える。

回答者の割合%、複数回答、電話をした41.4%、メールや問い合わせフォームで問い合わせた21.7%、店頭へ行った16.0%、担当者に来てもらった4.9%、問題解決を諦めた6.3%、サイト上で問題が解決したため特に何もしていない23.2%

【図1】サポートサイト利用後の行動(2013年)

*(回答者の割合%、複数回答)

最初は必ずしも問い合わせをするつもりがなかったサポートサイトユーザーのうち、かなりの割合が結局は問い合わせせざるを得なくなっている状況が窺える。このような人たちを少しでも減らすことができれば、CS向上とコール数の削減に大きく貢献できるのではないかと考えられる。

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