再購入意向
ウェブサイトに関わらず、サポートを提供する最も重要な目的の一つはCSの向上を通じて、再購入ないし継続利用を促進することである。これはサポートにウェブサイトを利用する・しないに関わらない命題であるが、ウェブサイトを利用する目的はCS向上をより効果的に向上させる点にある。
まず、製品・サービス別の再購入意向を見てみよう。再購入意向スコアは回答者に各製品・サービスの再購入意向を5段階(ぜひ購入・契約したい/購入・契約したい/どちらともいえない/あまり購入・契約したくない/購入・契約したいと思わない)で尋ね、各段階で重み付けをすることで算出した。
再購入意向が最も高いものは製品・サービス別では化粧品・トイレタリー、食品・飲料、航空会社となった(図1)。
再購入意向は製品の購入単価、購入頻度に左右され、日用品、最寄り品が高くなる傾向にある。製品・サービスによるばらつきが大きい。他の調査項目でもある程度いえることだが、この項目は特に製品特性に影響されやすい評価項目であるため、サイト効果の指標としては各製品・サービス内での位置を把握することが必要となる。
サポートサイト有用度と再購入意向との関係
サポートサイト有用度が高いほど再購入意向が高いという関係があれば、サポートサイトがCS向上に寄与したことの一つの傍証となる。
そこで、横軸にサポートサイト有用度スコア、縦軸に再購入意向スコアを取り、それぞれ業種別平均でマッピングを行った(図2)。結果は両者の間にゆるやかな右上がりの関係が認められるものとなった。ただし、前述のように、再購入意向率には製品・サービスの特性が色濃く反映される。そのためグラフはやや散漫なプロット図となっている。これを特定の製品・サービスに絞って描画するとより明確なグラフが描ける。たとえばデジタルカメラで同様のグラフを描くと、製品・サービス別平均を用いたものよりもより相関関係が明確となる。(デジタルカメラの事例は「セミナー資料データ」(有料)をご覧ください。)
もちろん、再購入意向を決定づける主要な要素として製品自体の満足度は非常に重要な位置を占めているため、サポート満足度、あるいはその一部であるサポートサイト有用度だけで再購入意向が決まるわけではない。ある程度の正の相関関係が見て取れれば影響度を認める上で十分であろう。
CSに貢献するサポートを行う上で重要なことはユーザーが求める手段でサービスを提供することであり、それはサービス提供手段が電話や店頭からインターネットに移っても変わらない原則であると考えられる。
参考
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