サポートサイトの有用度に対するユーザー評価
各サポートサイトのユーザーにその有用度を5段階評価してもらい、指数化して集計したのが「サポートサイト有用度ランキング」である。ここでは業界別の有用度評価の平均を示す(図1)。
第1回ではアクセス率を紹介したが、アクセス率が高いからといって必ずしも有用度が高いとは限らない点に注意する必要がある。
航空会社はアクセス率、有用度とも高いが、デジタルカメラはアクセス率はどちらかというと低い方だが有用度では非常に高い評価を受けている。一方、携帯電話・PHS、インターネット接続サービス、パソコン(個人での利用)はいずれもアクセス率は高いものの有用度評価は低位にある。アクセス率の高さはサポートに対するニーズの高さを示唆するが、有用度評価の低さは企業側がそのニーズに応えていない実態を表している。
サポートサイトの利用メリット-ユーザーの視点
サポートサイトの利用メリットは「情報が役に立った」が最も多く、51.6%となった。次いで「問題点が解決できた」が32.5%と多い(図2)。
特に、パソコン(個人、業務)やオフィス機器、PC周辺機器、携帯音楽プレーヤーでは「問題点が解決できた」とする回答者が多く、FAQその他の方法で問題解決の手段を提供することがユーザーにとって大きなメリットとなっている状況が窺える。また、製品・サービスによっては「手続きや関連商品の入手が円滑できた」という人が多く、こうしたサービスが有効に機能している様子が窺える。(業界別データは「セミナー資料データ」(有料)をご覧ください。)
サポートサイトの利用メリット-企業の視点
サポートサイトの利用メリットを企業側の視点で見る場合に注目すべき項目として「問い合わせをせずに済んだ」というものがある。これはコールセンターへの電話の減少という、企業のコスト削減に直結するメリットである。
サポートサイト利用のメリットでは、「問い合わせをしたい内容を整理できた」というものもある。こちらは電話の本数を減らす効果はなかったかもしれないが、電話での応対時間の短縮ひいてはコスト削減(あるいは対応実績の増加)のメリットにつながるものであると考えられる。
さて、ユーザーの中には「問い合わせ先や方法がわかった」をメリットとして挙げる人が、「問い合わせをせずに済んだ」よりは少ないものの一定割合混じっている。このような人に問合せ先を教えないようにしたらどうなるだろうか。こうした人は始めから問い合わせ先を探しに来訪しているので、その目的が達成できなければ代わりに「問い合わせせずに済んだ」というメリットを見出すことはなく、単にCSを下げるだけの結果に終わることが十分に予想できる。
参考
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