ブランド戦略通信 │トライベック・ブランド戦略研究所

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第86回:商品購入時の重視ポイント

私たちは身の回りの商品を購入する時、どのようなことを重視して選んでいるのでしょうか。今回は携帯・スマートフォン(機器)、洋服、自動車、ビール系飲料について一般消費者が購入時に重視するポイントをたずねてみました。

選択肢は①メーカー・ブランドの信頼性や好感、②「かっこいい/かわいい」「センスが良い」「トレンドである」「ステータスを感じる」など情緒性、③「操作性」「コストパフォーマンス」など機能性に関するもので、購入する時に(購入するとしたら)重視するポイントを5つまで選んで回答してもらいました。

*各選択肢に対する回答割合一覧(表1)はこちら

メーカー/ブランドの信頼・好感(図1)

下図は購入時の重視ポイントとして「メーカー/ブランドが信頼できる」「メーカー/ブランドが好きだ」と答えた人の割合を商品別に示したものです(図1)

最も高いのは携帯・スマートフォン(機器)で、およそ7割が購入時「メーカー/ブランドへの信頼・好感」を重視すると回答しています。特に「メーカー/ブランドが信頼できる」と答えた人は約半数におよび、携帯・スマートフォン機器の選択にはメーカー/ブランドへの信頼が大きく影響していることがわかります。

次いで高いのは自動車で「メーカー/ブランドへの信頼・好感」を重視する人の割合はいずれも6割近くとなりました。

ビール系飲料と洋服は信頼と好感に対する回答がそれぞれ2割程度で合計4割という結果となりました。今回調べた他の商品より購入頻度が高いこともあり、重視するポイントも異なってくるようです。

それでは、購入時に重視するポイントについて年代別/性別に見てみましょう。

以下に挙げるグラフでは①メーカー/ブランドの信頼・好感、②情緒的ポイント、③機能的ポイントの回答割合について「あてはまるものはない」を除いた合計が100%となるように算出したものです。なお、それぞれの選択肢数に偏りがあるものは①~③が同等になるように重み付けをしています。

携帯・スマートフォンに見られる特徴(図2)

携帯・スマートフォン(機器)は男性が女性より情緒的ポイントを重視し、女性は男性よりも機能的ポイントを重視する傾向にあることがわかります。また、年代別では若い年代ほど情緒的ポイントを重視し、反対に年代が高いほど機能的ポイントを重視していることがわかります。
重視ポイントの詳細を見ると、女性では40代以上、男性では60代で「操作性が良い」を挙げる人が多く、50代以上の女性では「重量・サイズが良い」を挙げる人も多くなっています。

またどの商品でも回答が多かった「コストパフォーマンスが良い」は携帯・スマートフォン(機器)で最も高く、その傾向はとりわけ40代以上において顕著に見られました。(参考:携帯・スマートフォン(機器)についての重視ポイントの詳細(表2)

洋服に見られる特徴(図3)

洋服は、男性の方が女性よりも「メーカー/ブランドへの信頼・好感」を重視する傾向があるようです。

年代別では20代、30代は「メーカー/ブランドへの信頼・好感」や情緒的ポイントを重視する割合が他の年代よりも高くなっています。一方、40代以上は「素材が良い」「動きやすい」「手入れがしやすい」といった機能的ポイントを重視する人が多く、ちょうど中間の40代では機能的ポイントと「メーカー/ブランドへの信頼・好感」のどちらも重視し、情緒的ポイントがもっとも低くなるという興味深い結果となりました。(参考:洋服についての重視ポイントの詳細(表3)

自動車に見られる特徴(図4)

自動車について見ると、20代では「かっこいい/かわいい」「独自性がある」といった情緒的ポイントを重視する人が他の年代と比べ多いことがわかります。一方で、機能的ポイントについては、概ね年代が上がるほど重視する割合が高くなっています。

また男女別では男性が情緒的ポイントを重視する一方で、女性はより機能的なポイントを重視する傾向があるようです。また、重視ポイントの詳細を見ると特に30~60代の女性で「設備/機能/仕様が良い」「安全性が高い」を重視する人が多いことがわかりました。(参考:自動車についての重視ポイントの詳細(表4)

ビール系飲料(図5)(図6)

ビール系飲料は、「メーカー/ブランドへの信頼・好感」を重視する割合が、機能的ポイントや情緒的ポイントよりも高くなっています。特に40代男女、60代男性においてはその傾向が強く「メーカー/ブランドへの信頼・好感」が5割を超える結果となりました。

重視ポイントの詳細を見ると、全選択肢の中で最も数値が高いのは機能的ポイントに含まれる「味が良い」で、とりわけ40代以上においては、男女ともほぼ半数が「味の良さ」を重視していることがわかります。(参考:ビール系飲料についての重視ポイントの詳細(表5)

ここまで見てきた通り、若い世代ほどメーカーやブランドに対する信頼や好感、あるいは情緒的ポイントを重視し、年代が上がるにつれより機能性を重視する傾向があるようです。また、男性と女性とでも重視するポイントに差があることも分かりました。同じ商品をアピールするにあたっても、年代や性別などターゲットによって訴求ポイントを見極めアプローチを変えることでより大きな効果が期待できるかもしれませんね。

調査概要

全国の20~60代(男女)のインターネットユーザーから回答を得た。

サンプル数 600
調査期間 2019年11月27日~11月28日
調査方法・内容 携帯・スマートフォン(機器)、洋服、自動車、ビール系飲料購入する際に(購入するとしたら)重視することを1. 携帯・スマートフォン(機器)について(メーカー・ブランドが信頼できる/メーカー・ブランドが好きだ/かっこいい・かわいい/知的である/最新式である/独自性がある/センスが良い/ステータスを感じる/スペック・機能が良い/操作性が良い/重量・サイズが良い/コストパフォーマンスが良い/あてはまるものはない より)5つまで回答、2. 洋服について(メーカー・ブランドが信頼できる/メーカー・ブランドが好きだ/かっこいい・かわいい/トレンドである/飽きが来ない/上品である/独自性がある/センスが良い/ステータスを感じる/素材が良い/動きやすい/丈夫である/手入れがしやすい/気候に合う(気温・天候に対応)/コストパフォーマンスが良い/あてはまるものはないより)5つまで回答、3. 自動車について(メーカー・ブランドが信頼できる/メーカー・ブランドが好きだ/かっこいい・かわいい/最新式である/上品である/独自性がある/センスが良い/ステータスを感じる/ボディタイプが良い/定員・サイズが合っている/設備・機能・仕様が良い/安全性が高い/コストパフォーマンスが良い/あてはまるものはない より)5つまで回答、4. ビール系飲料について(メーカー・ブランドが信頼できる/メーカー・ブランドが好きだ/ラベルデザインが良い/新商品である/独自性がある/贅沢な気分が味わえる/ステータスを感じる/味が良い/サイズが良い/原料・材料が良い/健康への機能性が高い・体への負担が少ない/キャンペーンがある/コストパフォーマンスが良い/あてはまるものはないより)5つまで回答、にて回答を得た。
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