前回の調査では、消費者が商品を購入する際に参考にする情報として、企業ウェブサイトがテレビを上回り、店頭を除くメディアでは、最も影響力の高いメディアとなったことが示された。
しかし、今回の調査では再びテレビが企業ウェブサイトを上回るようになった。
考えられる一つの要因として、企業のコミュニケーション活動が低調な中で、高い伝播力を持つテレビ広告予算だけは確保すると同時に、効果に対する認識が不十分なウェブを含むその他の予算は削ってしまう企業があったことが挙げられる。
もう一つ考えられる要因としては、企業ウェブサイトから販売店のウェブサイトへとユーザーがシフトしたことが挙げられる。奇しくも購入時参考情報として販売店のウェブサイトを挙げる人の増加分がその企業ウェブサイトを参考にする人の減少分と見合うものとなっている。
しかし、その他のウェブサイトを含め、インターネットを参考にする人の割合は確実に増加傾向にある。
さらに、ユーザー行動は企業側が魅力的なコンテンツを提供できるかどうかで大きく左右される。実際、ネットスーパーなどのサービスは利便性の向上に伴って利用者が増加する傾向にある。これらを踏まえてどのようにマーケティング戦略の中にウェブサイトを位置づけるかが重要である。