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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

Web Equity調査結果分析2011

第3回:訪問頻度の向上には行動価値アップが重要

Web Equityでは情報価値の要素として閲覧価値と行動価値を算出しているが、これら2つには関連性がある。

いずれもウェブサイト上のユーザーのアクションに基づくものだが、閲覧価値は単純なページ閲覧行動、行動価値はそれ以外で価値が高いと考えられるさまざまな行動に基づいている。

単にページを閲覧するだけでなく、会員登録をしたり、メルマガで情報収集を熱心に行ったりとさまざまに活動するユーザーの活性度は高いといえる。こうしたユーザーのページ閲覧行動も活性化されたものが期待できる。

グラフはサイト上の行動者の割合を行動タイプごとに把握し、それぞれの割合を単純合計した値を横軸に取り、縦軸には訪問頻度を取り、240サイトをプロットしたものである(図1)。

訪問頻度とサイト利用率には式y=0.4127x×2.1281で表わされる正の相関関係があり、決定係数R2 は0.664である。

【図1】サイト上の行動とアクセス頻度との関係(2011年)

グラフに表わされているように、サイト上の行動とユーザーの訪問頻度には正の相関関係が見られる。

このように、ウェブサイト上の行動の促進することはそのまま行動価値の向上につながるほか、訪問頻度の向上という効果をもたらし、それが閲覧ページ数の増加と情報価値の向上につながる。そして、前回見たようにサイト利用率のアップとなって売上価値の増加をもたらす。

また、閲覧価値と行動価値はお互いにに関連しているだけでなく、情報価値(=閲覧価値+行動価値)と売上価値もお互いに関連している。そして、これらを結びつける要素として来訪頻度が作用している。こうした関係性がマーケティング施策をどのように組み立てるべきか、そのあり方を示唆しているといえる。

参考

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