一般消費者を対象にしたBtoCサイトでは、スマートフォンからのアクセスが50%を超える企業が多くなっている。それに伴い、最近のリニューアルでは、スマートフォン優先のいわゆる「スマートフォン・ファースト」で構築されることが多くなった。
これを受けて、BtoBサイトにおいても「スマートフォン・ファースト」で設計すべきという主張が行われることがある。
しかし、ユーザーがBtoBサイトを閲覧する際に利用する主なデバイスは「PC(据置きで使用)」が最も多く、全体の4分の3を占める。「PC(持ち歩いて使用)」を含めるとおよそ90%がPCである。【図表1】
この結果からは、BtoBではスマートフォン優先である必然性はあまり感じられない。
とりわけ、CADデータやソフトウエアをダウンロードして設計に使う、といった用途にスマートフォンやタブレットは使えない。
もっとも、ビジネスパーソンには個人としての側面がある。そこで、自社のニュースをビジネスパーソンに伝えたい場合、たとえば通勤途上でスマートフォンを使ってニュースを読んでいる人たちを狙ったコミュニケーションが有効かもしれない。こうしたアプローチに対応したランディングページではスマートフォン・ファーストが有効性を発揮するであろう。
このように、「これが世の中のトレンドだから」ということで一律的に対応するより、ユーザーの利用シーンを想定してきめ細かく対応したほうが各施策の有効性は高まるものと考えられる。
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