アクセス動向を分析する上で、最初に重要指標「アクセス率」を定義する。
アクセス率とはターゲットに対するアクセス者の比率である。すなわち、
アクセス率(%)=アクセス者(人)/ターゲット(人)×100
ただし、アクセスは過去1年以内に業務目的で行ったものに限る。
ここでいうターゲットとは、組織の中で製品・サービスの選定または購入に関与する立場にある人を指す。なお、BtoBでは選定に関与する人と購入担当者は必ずしも同一とは限らない。
全サイト平均アクセス率2009年から2010年にかけて20.8%から24.9%へと増加した (図1)。
企業ウェブサイトの重要性が高まるにつれ、アクセスも増加している状況がうかがえる。
次に、アクセス目的の分解を行った(図2)。
製品・サービスの「導入の参考」が最も多いことから、製品・サービス導入前後では、導入前、特に導入直前のアクセスが多いことがわかる。
しかし、「導入済み製品について調べる」がおよそ3分の1と決して少なくない割合を占める。新規顧客の開拓に関心が集中する企業が見られるが、それ以外の部分に大きなユーザーニーズがあることに留意したサイト構築が重要である。
また、企画立案時点という、購入検討より更に前の段階がある。この段階でアクセスしてもらえればその後の購入検討段階で有力な選択肢となり得る。しかし、この段階での情報ニーズを意識した企業サイトはまだ必ずしも多くないように見える。