情報媒体としてのWebサイトの重要性がますます高まるにつれ、各社は魅力的なWebサイト作りにますます取り組むようになっている。こうした各社の努力を反映して、企業Webサイトに対するユーザーの評価は毎年少しずつであるが向上している(図1)。
評価はリニューアルを行うと顕著に変化することが多い。
大小のリニューアルを繰り返し行っている食品メーカーD社のコーポレートサイトに対するユーザー評価の変化は、全体平均の変化に対して非常に大きなものとなっている(図2)。
ユーザーが定着しやすいサイトを実現すれば、自社メディアとしてのコーポレートサイトの媒体価値が高まり、広告媒体の選択の自由度が増すメリットがある。もちろん、費用対効果の向上も期待できる。
Webサイトの効果の一つである好感効果として、Web Equityでは再訪問意向を始めとする様々なユーザー評価の指標を把握している。好感効果の重要な目標の一つに、Webサイトからの情報を通じて企業好感度を高めることがある。
そこで、D社サイトの閲覧者と非閲覧者で、D社に対する企業好感度の差がどの程度あるかを調べた(図3)。
その結果、非閲覧者の企業好感度(D社に対して好感を持つ人の割合)は78%、閲覧者の企業好感度は88%と、閲覧者の方が10ポイント好感度が高いことがわかった。
弊社の「企業情報サイト調査」のように閲覧前後の変化を把握しているのではない点に注意する必要はあるが、企業サイトに対する評価と企業好感度との間には一定の関連性が見られる。
企業にとって顧客接点となるものは様々であるが、これからはますます企業サイトを有力な顧客接点として活用することが重要となると考えられる。
印刷する