【図1】ニーズ充足と購入・検討の関係
グラフは調査対象全288サイトについて、横軸がターゲット500人に占めるニーズ充足者の数、横軸がターゲット500人に占める購入したかまたは購入を検討した人の数を示したものである。
決定係数は0.93(相関係数は0.96)と、ニーズ充足度と購入検討率との間の相関はきわめて高い。
このように、BtoBサイトでは、ターゲットへのリーチに成功し、ニーズを充足させれば、少なくとも購入検討の俎上に上る可能性が高いのである。
このことは、より下位メーカーにチャンスがあることを示唆している。
実際、購入検討者の割合はその企業のマーケットシェアよりもはるかに高い。検討段階ではターゲットユーザーは複数の候補先を検討する場合が多い。このとき、Webサイトの情報がそのユーザーのニーズに合致していれば、少なくとも検討対象には入る可能性が高いのである。
このことは、マーケットシェアでは下位のメーカーにも大きなチャンスがあることを意味している。
しかし、下位のメーカーではそもそもターゲットへのリーチが足りないことがある。
非アクセス理由として多いのは、当該製品・サービスを検討する機会がなかったから、というものを除くと、その企業の製品・サービスを知らなかったから、というものが最も多い。
いきおい、SEO対策に力を入れるということにつながりやすいが、そのカテゴリーを代表するようなキーワードは上位メーカーも力を入れている場合が多く、どちらかといえば自然検索の結果では上位メーカーが有利なことが少なくない。
そこで、広告などを利用して知名度のベースを高めていくという努力を長期的に取り組むことが必要になってくる。こうした活動はどちらかというとBtoB企業の多くが苦手とすることである。しかし、検索が重要になるに従い、コーポレートブランドのブランディングはますます重要になっているのである。
印刷する