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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

Web Equity調査結果分析2010

第5回:購入後アクセスの効果

販売効果の最大化のため、多くの企業では未購入者に対して製品を告知し、その魅力をアピールして購入意欲の喚起を行うことを考える。

そのためまだ購入しておらず、これから購入しようとする人が、暗黙のうちにターゲット・ユーザーとして想定されていることが多い。

しかし、実際のユーザー行動では、製品・サービスを購入した後にアクセスすることが少なくない。

では、購入後のユーザーは企業サイトをどのように利用しているのであろうか。購入した製品・サービスの情報を閲覧するのはもちろんだが、それだけにとどまらない。まだ購入していない製品・サービスを知る大きなきっかけとなっている。図1は購入後のアクセスによりユーザーが感じたメリットを示したものである。これによると、購入した商品の理解にとどまらず、新商品・サービスの認知に非常に役立っていることがわかる。これは企業にとって、自社製品の購入を契機とした良質なユーザーのストックを蓄積することができれば、商品告知の手段が大きく広がることを意味する。外部の媒体に依存しない告知手段の獲得は大きなメリットであるが、自社製品を購入したユーザーに目を向けることによってその可能性が大きく広がるのである。

購入後にアクセスしてどんな役に立ったか(購入後アクセス者に占める割合、複数回答)(%) 「商品の理解につながった」(40.2), 「新しい商品・サービスを知るきっかけになった」(33.5),「企業の理解につながった」 (12.9), 「疑問点やトラブルの解決につながった」 (11.9)

【図1】購入後アクセスで役に立ったこと(2010年)

さらに、購入後アクセス者の再購入意向はきわめて高い(図2)。

購入後に引き続きユーザーとの接点を持つことができれば、それがロイヤルティ効果を生み、安定した販売効果が将来にわたり期待できるのである。

横軸を購入後アクセス率、縦軸を再購入意向として調査対象全236サイトをプロットした散布図、回帰式y=0.7488x-0.7526、決定係数R2:0.9397

【図2】購入後アクセスと再購入意向との関係(2010年)

参考

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