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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

Web Equity調査結果分析2009

WebEquity2009結果分析 第1回:企業Webサイトへのアクセス動向と閲覧価値

これから6回にわたって、「Web Equity 2009」調査結果の分析の一端を紹介したい。

本調査は12の業界における258の企業Webサイトについて、接触効果、好感効果、販売効果、ロイヤルティ効果の4つの視点から企業Webサイトの事業貢献度を明らかにするために行った。

調査は原則として2009年3月末までの1年間の消費者行動の調査に基づいている。サンプル数(有効回答者ベース)は19,500人である。調査方法はインターネットを利用したアンケート調査および財務分析による。

本調査で算出するWebサイト価値は売上価値と情報価値とからなるが、そのうち情報価値は接触効果に基づいて算出している。

情報価値はさらに閲覧価値と行動価値に分かれる。閲覧価値はユーザーのアクセス動向に基づく評価、行動価値はサイト上でのユーザー行動に基づく評価である。

情報価値全体は4,002百万円(1サイト平均)に占める行動価値の割合は33%にとどまる。しかし、閲覧価値は2008年(2,479百万円)から2009年(2,695百万円)にかけてプラス8.7%の増加(図1)だったのに対し、行動価値は2008年(930百万円)から2009年(1,307百万円)にかけてプラス40.5%(図2)と大幅な増加が見られた。

【図1】閲覧価値の推移(1サイトあたり平均)

【図1】閲覧価値の推移(1サイトあたり平均)


【図2】行動価値の推移(1サイトあたり平均)

【図2】行動価値の推移(1サイトあたり平均)

ユーザーの一律的な増加が困難となりつつある状況の下でも、優れた企業はサイト上でのユーザー行動を喚起し、ブランド価値向上につなげていることが窺われる。

業界別(図3)では食品・飲料の行動価値が高い。これはキャンペーンの効果によるところが大きい。また、会員登録とメルマガの効果も大きい。

【図3】業界別 行動価値 (1サイトあたり平均)

【図3】業界別 行動価値 (1サイトあたり平均)

次いで情報通信の行動価値が高い。食品・飲料業界とは異なり、キャンペーンの効果は必ずしも大きくないが、会員登録のほか、各種手続き、商品の問い合わせ、取引内容の確認など幅広いユーザー行動が見られる。

いずれも会員登録者というユーザーのストックを積み重ねた企業が有効なユーザー行動を喚起している点が注目される。

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