【表1】Webサイトの事業貢献度
※( )内は200社中の順位(調査内容詳細はこちら)
右表のように、自動車各社のWebサイトの事業貢献度(Webサイト価値)は非常に高く、内訳を見ると売上面(売上価値)でも、ブランド面(情報価値)でも貢献度が高い。
売上に貢献するWebサイト
【図1】購入時のサイト利用率(%)
※グラフ値は各業界1社あたりの平均値
【図2】各サイトの掲載情報を
「よかった」と答えた人の割合(%)
自動車業界では、他の業界よりも購入時にWebサイトを利用する人が多い。トヨタは30.0%、日産は26.4%、ホンダは29.2%と3割近い人が利用している。他の業界と比べても、情報・通信業界に次いで利用者の割合が高い。
自動車は購入時に多くの情報を必要とする。その多くは他の商品と同様に販売店に行けば入手できるが、自動車の販売店は敷居が高い。そこでまず他の情報源から入手しようとするのだが、Webサイトはワンストップで気軽に情報が入手できるメディアとして利便性が高い。
各社のWebサイトもよくできている。エクステリア、インテリア、スペック、環境情報など多くのコンテンツが並び、コンテンツの充実度が非常に高い。また、デザインのクオリティーも非常に高く、動画や3D映像など最新技術を多彩に活用し、商品のデザインやイメージを忠実に伝えている。そして、Webサイト上で見る商品は、テレビCMに引けをとらない程の強烈なインパクトを与える。このようなコンテンツのおかげで、販売店に行くまでにはかなりの情報収集ができている。また、販売店へ誘導するために、試乗予約や商談予約もWebサイト上からできるようになっている。
このように国内メーカーのサイトがよくできている一方で、外資メーカーのサイトは、情報の充実度は低く、デザインのクオリティに関しても国内メーカーと比べると見劣りする印象を受ける。
ブランド向上に貢献するWebサイト
【図3】過去1年間にアクセスした
ことがある人の割合(%)
※グラフ値は各業界1社あたりの平均値
【図4】ホンダの「愛車自慢」
自動車は購入機会が数年に一度という少ないなかで、多くの人がWebサイトにアクセスしている。多くの人がアクセスすることで、商品の認知度やイメージが高められブランド力が向上する。調査の結果、過去1年間でネットユーザーのうちトヨタでは41.6%、日産では36.3%、ホンダでは32.4%の人がアクセスしている。自動車の購入率から考えて、購入しない人も多くアクセスしていることになる。
多くの人を呼び込むための施策の1つが、キャンペーンである。特に、日産は頻繁に行っているようであるが、中には車が当たるという豪華なものもある。
また各社とも購入後もアクセスしたくなるコンテンツを多数用意し、次回車を購入するまでの間の関係構築を行っている。例えばホンダでは、ユーザーが愛車自慢をするために投稿するコンテンツや、犬と快適なカーライフを過ごすために役立つコンテンツなどを用意している。
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