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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

BtoBサイト調査結果分析2016

第3回:BtoBユーザーの情報源

BtoBユーザーに対して、仕事上の情報源として利用しているものを尋ねたところ、「企業のWebサイト」を選択した回答者の割合が最も高かった。【図表1】

回答者の割合(%)(複数回答)、企業のWebサイト49.6%、営業員・技術員の説明41.8%、業界サイトや専門サイト41.2%、カタログ・パンフレット37.8%、専門雑誌30.0%、テレビ・ラジオ29.4%、インターネット上の口コミ27.8%、ニュースサイト22.4%、展示会21.7%、研修・セミナー18.5%、専門新聞13.6%、その他8.5%

この結果から、企業Webサイトが仕事上の製品・サービスの情報源として重要な位置を占めていることがわかる。インターネット上の情報には他に業界サイトやSNS、ニュースサイトなどもあるが、企業サイトはこれらを大きく上回っている。

企業のWebサイトに続いてよく利用されているのは「営業員・技術員の説明」、「業界サイトや専門サイト」、「カタログ・パンフレット」である。

ここで、「営業員・技術員の説明」は、購入検討の際により多くの人に利用されるように思われがちである。しかし、購入検討の段階で声をかける営業員は情報収集段階より絞られることが多いのが実態である。業界サイトや専門サイトはきっかけであり、購入検討段階まで利用されることは少ない。これらに対して、カタログ類は購入検討段階でもよく利用される。

データでは展示会の数字が小さいが、業種によっては展示会が重要な商談の機会となっている。しかし、頻度は年に1回から数回、ものによっては数年に1回と少ないことが多い。ユーザーにとって、普段の仕事で手軽に情報を得られるWebサイトとは位置づけが異なる。

最近ではデジタルとリアルの融合が強調される傾向にあり、企業Webサイトを重要な結節点としたマーケティングの枠組みが描かれることが非常に多いが、その背景には、今回データで示したような、ユーザーの情報源に占める企業Webサイトの位置づけがあると考えられる。

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