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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

BtoBサイト調査結果分析2011

第4回:ユーザーの行動推移-BtoCとの比較

サイト閲覧後にユーザーは、何らかの案件を抱えている場合には購入検討へと進む可能性が高く、さらにその一部は当該企業への問い合わせという行動となって現れる。

企業の立場としては問い合わせをして欲しいので、問い合わせ率やリード(見込み客)獲得率などをKPI(Key Performance Indicator)としている場合が多い。もっとも、Web経由での問い合わせは問い合わせ全体のごく一部を占めるに過ぎない場合が多いので、その他の経路からの問い合わせを足し合わせる必要がある。把握のため営業員や代理店がその種の報告をきちんとしてくれれば問題ないが、それはなかなか期待薄なことかも知れない。

図1を見ると、ターゲットがアクセスし、ニーズ充足した割合は15.9%であるが、購入検討した人は15.2%で、ニーズ充足者と非常に近い割合を占める。BtoBの場合はニーズ充足がそのまま購入検討へと進む可能性が非常に高いことが示されている。これに対して、BtoCではニーズ充足者9.8%に対し、購入検討者は7.1%と、BtoBより減少の度合いが大きい。

ターゲットに対する割合%、アクセスBtoB25.0,BtoC14.9、ニーズ充足BtoB15.9,BtoC9.8、購入検討BtoB15.2,BtoC7.1

【図1】BB11ユーザーの行動推移

一連の行動推移をBtoBとBtoCで比較すると、常にBtoBの方がBtoCを上回っていることが分かる。このことから、BtoBの方がBtoCよりもウェブマーケティングの効率性が高いことがわかる。

このようなことは、アクセスの絶対数だけを見ていては分からない。アクセスは圧倒的にBtoCが上回ることが多いので、どうしても視点がそちらにいきやすい。本調査のように、ターゲットをベースとして視聴率その他の指標を捉えるアプローチがきわめて重要である。

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