BtoBサイトの事業貢献度を評価するため、重要指標「行動率」を定義する。
行動率とはアクセス者に占める各行動者の割合で、行動の種類毎に定義される。行動にはダウンロードのように利用状況を示すものや、ブックマークや会員登録など再アクセスに結びつくもの、問い合わせや資料請求のように直接的な成果指標として採用されることが多いものなど、いくつかの類型がある。
式で表すと下記のようになる。
行動率(%)=行動者(人)/アクセス者(人)×100
グラフは行動の種類別に行動率を示したものである(図1)。行動率は「ダウンロード」が最も高い。次いで「ブックマーク」が高い。問い合わせは「当サイトからの問い合わせ」以上に「当サイト以外の手段による問い合わせ」が多いことに留意する必要がある。
次に、サイトの事業貢献度を評価する別の指標として、重要指標「購入検討率」を定義する。
購入検討率とはアクセス者に占める購入検討者の割合である。
式で表すと次のようになる。
購入検討率(%)=購入検討者(人)/アクセス者(人)×100
購入検討率では最終的に購入したかどうかを問わない。最終的に購入するかどうかはウェブサイトを離れたオフラインでの担当者同士のやり取りに大きく左右されるため、ウェブサイトの貢献度指標としては検討まで含めるのが適切と考えられる。
購入検討率は製品・サービスによって異なる。概してFA(制御機器等)や建材・住設機器は高く、医療用医薬品や建設機械は高くない。しかし、BtoB同士の比較では低いように見えるこれらの製品も、BtoCと比較すると購入検討率は実はかなり高い。また、同じ製品・サービスでもサイトによってかなりの差がある(図2)。企業によってウェブサイトの営業効率にはかなり差があることがうかがわれる。
注:グラフ中の各点はそれぞれのサイトに対応する。