【図1】ニーズ充足者の数とサイトの印象の関係
グラフはニーズ充足度に対して各サイトの評価項目がどのように影響しているかを示したものである。
分析はニーズ充足度を従属変数とし、各評価項目を独立変数とする重回帰分析によって行った。
グラフの見方は、横棒の長さは各項目のニーズ充足度に対する影響度であり、その項目の評価が高ければ高いほどニーズ充足者の数が増える可能性が高いということを示している。
これによると、もっとも影響度が高いのは「製品・サービスの特徴を理解しやすい」である。
BtoBサイトユーザーが求めるコンテンツは、第一に製品・サービス情報である。したがって、製品・サービス情報が充実していることが重要であるのは当然であろう。
次いで影響度が高い項目は「仕事上の課題解決に役立つ」である。BtoBサイトユーザーが業務目的でWebサイトを閲覧する以上、ほとんどの場合何らか仕事上の課題を持っているはずである。こうした課題に製品・サービスの情報が応えてくれることもあるし、別の情報、たとえば事例が解決の糸口を与えてくれる場合もある。
自社製品を設計しているときにそこに織り込みたい部品や製品を探している場合は、設計に使えるデータがあれば非常に重宝するであろう。
3番目に影響度が大きい項目は「情報を見つけやすい」である。これは1番目、2番目の印象、ないしは情報を支えるサイトの利便性である。どんなに情報が多くてもユーザーが見つけられなければないに等しい。
もっとも、情報の多さと見つけやすさは相反する要素ではある。これを高いレベルで実現できているサイトはよいサイトといえる。
サイトのアクセスを増やすために様々なSEO対策を行うのはよい。しかし、最も本質的に重要なことは、ユーザーにとって理解しやすく、有益な情報を提供することであり、これに勝るアクセス対策はないのである。
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