BtoBサイトがターゲットに対してどれだけリーチしているかを調べた。
ここでいうターゲットとは、組織の中で製品・サービスの購入に関与する立場にあり、かつ該当製品・サービスの購入に関与している人を指す。また、購入に関与する立場にあるとは、購入の決定を行う立場にある人だけでなく、購入の提案を行ったり、あるいは購入のための情報収集を行ったりする立場にある人を含む。
アクセス目的には業務上の目的のほか、個人的興味、投資目的、就職・転職目的がある。
当然のことのように思われるかも知れないが、BtoBサイトのターゲットのアクセス目的は圧倒的に業務上の目的が多い。
例外的に、シマンテックやマカフィー、トレンドマイクロといったウイルス対策ソフトのメーカーのサイト、ジャストシステムなどはむしろ個人的興味のアクセスの方が業務目的のアクセスより多い。
【図1】ターゲットに占める業務目的でのアクセス経験者の割合(%)
業務上のアクセス経験者が最も多い業界(製品・サービス)はFA・制御機器である。次いで、サーバー・ストレージ・ネットワーク機器も多い。
ただし、IT業界だからといって一概にアクセス経験者が多いとは限らない。
アクセスが少ない業種には、金融サービスのほか、情報システム、通信・ネットワークなどのIT業界の一部が含まれる。
むしろ、アクセス経験者が多いのは比較的購入単価が小さい部品や機器、少ないのはサービス業という色分けが大まかにはできそうである。
サービスの提供商品は顧客によって異なり、個別対応が基本になる。
そこで、サイトの提供者の側にも、あまりサイト上では情報をあまり出さないでおこうという考えが見られる。
しかし、サービス業といえど、しっかりサイトを作って情報提供している企業はターゲットへのリーチも高い。グラフに示したのはあくまで平均値であって、実際には上位企業と下位企業のギャップが大きいのもまた事実である。
印刷する