4つの効果(接触、好感、販売、ロイヤルティの各効果)のうち販売効果はWebサイトの事業貢献度を見る上で多くの場合最も重視されるべきものである。しかし、多くの企業サイトではECは行っていないか、行っていたとしても全体のごく一部にすぎないことが多い。ECではコンバージョンが取れるが、多くの商品は店頭で売れるため、コンバージョンが取れない。その結果、EC以外では販売効果を見ない、という評価方法が取られがちである。
しかし、Webサイトを見て購買意欲が掻き立てられたという事実があればそれは立派な売上貢献である。しかも、実際に売れたかどうかは店頭の状況や価格などに左右されることが多いため、購入率ではなく購入検討率で見ることが妥当な場合が多い。
ECを行っている場合でも、ユーザーはECサイトで商品をチェックし、実際の購入は店頭で行っていることが少なくない。そして、そのことはオンラインビジネスだけでなくリアルビジネスを展開する企業の強みとなっているが、ECではコンバージョンが全てという見方の中では上記のような効果は埋没してしまう。
業界別に購入検討率をプロットすると、同じ業界の中でもアクセス者をベースとした購入検討率にはかなりの差があることがわかる(図1)。
ユーザーがアクセスしてから購入するまでの一連の行動推移を見ると、アクセス者のうち購入に至るのはごく一部であることがわかる。また、前年から大きな変化は見られなかった(図2)。
参考
- 調査の詳細はこちら
- ランキングはこちら