BtoBサイトがターゲットに対してどれだけリーチしているかを調べた。
ここでいうターゲットとは、組織の中で製品・サービスの購入に関与する立場にあり、かつ該当製品・サービスの購入に関与している人を指す。また、購入に関与する立場にあるとは、購入の決定を行う立場にある人だけでなく、購入の提案を行ったり、あるいは購入のための情報収集を行ったりする立場にある人を含む。
【図1】業務上のアクセス経験_経年比較(全サイト平均)
過去1年間の業務上のアクセス経験者は全サイト平均で昨年の13.1%から今年は20.8%と大幅に増加した(図表1)。
すでに多くのBtoC企業でアクセス数が飽和状態に達したのとは対照的に、BtoBユーザーの間でWebサイトの利用が急速に一般化しつつある状況が読み取れる。
ただし、同じ業種(製品・サービス分野)での上下の差は非常に大きい(図表2)。BtoCでアクセスが拡大する時期に上位のポジションを占めた企業がそのまま今日の上位企業となり、下位との差が拡大する傾向にあることに鑑みると、BtoBサイトの世界でもここ数年のうちに優勝劣敗が明確に分かれるのではないかと予想される。
【図2】業務上のアクセス経験_業種別分布
あいにく多くのBtoB企業のマネジメント層の間ではWebサイトの重要性に対する認識はまだまだ薄いようである。しかし、アクセスが拡大するこの時期にある程度のポジションを確保しておかなければ手遅れになってしまう可能性が高い。いったん拡大が止まるかゆるやかになると、なかなか差を詰めることは困難となる。このような状況に陥る前にWebサイトのビジネス活用により一層取り組むことが多くのBtoB企業に求められているものと考えられるのである。
印刷する