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第40回:企業の文化・スポーツ分野への支援に対するイメージ調査

企業による地域社会への貢献の一環として文化・スポーツ分野に対する支援が行われています。社会への還元を目的とし、また社会からの信頼される企業になることを謳っている企業もあります。今回はそんな企業の文化・スポーツ支援に対するイメージについて尋ねてみました。

興味を持った取り組みは「リスーピアお台場科学館」(パナソニック)

まずは「この取り組みに対して興味をもった」かどうかについて尋ねました。最も「興味を持った」取り組みは「リスーピアお台場科学館」(パナソニック)です。リスーピアとは東京都江東区にある「理科と数学(算数)」をテーマにした体感的ミュージアム。子どもたちに「理科の面白さや驚き、数学(算数)の美しさや不思議」を伝えることで理数の原理・法則を楽しみながら学ぶことができ、理数に少しでも興味をもってもらいたいという趣旨の下、2006年8月に設立されました。振り子やモーター、発電機などの原理モデル展示や数学パズル、一人ひとりに手渡される電子端末の解説により光の三原則や熱伝導など展示の原理・原則、応用事例を知ることができるなど、日ごろの勉強とは一味違う理数の魅力を感じることができる場になっているようです。

次いで支持が高かったのが「熱気球ホンダグランプリ」(ホンダ)です。同社はクルマやバイクなどのモータースポーツだけではなく、太古からの人類の夢「大空を飛ぶこと」に挑戦する熱気球競技を1989年から応援しています。参加チームは渡良瀬(栃木)、佐久(長野)、鈴鹿(三重)、佐賀、宇都宮(栃木)の各地を転戦し、その結果から年間の総合優勝チームを決定しています。最新の技術を駆使した二輪車、四輪車のレースから見ると地味に見えるこの競技にもホンダの志すモビリティの「ドキドキ・ワクワク」の気持ちが詰まっているとのこと。大空高く舞い上がる夢を応援し続ける活動に雄大なロマンが感じられます。

パナソニックやホンダの活動は少年、少女や若者に夢を与える企業の思いが見え、多くの人が興味を持ったようです。

「取り組みの趣旨に共感」は次世代への育成活動

続いて取り組みの趣旨への共感について尋ねました。最も支持が高かったのは「リスーピアお台場科学館」(パナソニック)の31%。以下「『写真甲子園』への協賛」(キヤノン)23%、「スペシャルオリンピックス日本のオフィシャルパートナー」(ユニクロ)21%と続きます。

「写真甲子園(全国高等学校写真選手権大会)」は高校生が三人一組のチームを組み、組写真で競い合う全国規模のフォトコンテストです。ちなみに本戦開催地の北海道東川町は1985年に世界でもユニークな「写真の町宣言」を行った町。国際写真フェスティバルを開催するなど写真文化を核とした町づくりを行っているそうです。写真甲子園本戦では、全国の応募高校から選抜された18校によって、1市4町を会場とした実撮影によって優勝が競われます。今年で第17回を迎えるこの大会において、キヤノンは1994年の第1回より特別協賛という立場ですべての本戦出場校にデジタル一眼レフカメラ、インクジェットプリンターなどの機材を貸し出ししてきました。次世代を担う高校生への創造性の育成、写真技術の向上と写真文化の発展に支援する姿勢は、多くの人々の共感を得ているようです。

全ての人々が心豊かに暮らせるための支援活動

続いて「この取り組みに社会的意義を感じる」かどうかを尋ねました。最も回答者が多かった活動は「ソフトバンク手話教室」(ソフトバンク)です。この教室は、語学教育理論を身につけた講師(日本手話を母語とするろう者)の指導のもとでろう者が日常的に用いる「日本手話」を学習できるというものです。学習経験によるコースの設定、ろう児を持つ家族のための受講料無料コースの実施など充実した内容となっています。ソフトバンクショップに手話のできる店員を配置するため社員教育を始めたのを機に「人と人との豊かなコミュニケーションの輪を社会に広げたい」という思いでスタートしたというこの教室。今年で10年を迎え、現在では国内有数の手話教室となっています。

次いで多かったのは2002年よりスペシャルオリンピックス日本のオフィシャルパートナーとして支援を続けるユニクロの活動です。スペシャルオリンピックスは、知的発達障がいのある方々に、さまざまなスポーツトレーニングと競技会を提供している国際スポーツ組織です。ユニクロは国内外での大会におけるユニフォームの寄贈をはじめ、従業員によるボランティアで各種大会の運営に協力するなどの活動を行っています。

継続への期待は大

続いて取り組みを続けてほしいかどうかについて尋ねてみました。この設問に対してはどの企業についても非常に回答率が高い結果となりました。いずれの活動も多くの人から支持されていることがうかがえます。

企業への好感度

最後に企業に対して好感を持ったかどうか尋ねました。強いて最も好感度が高かったものを挙げるとスペシャルオリンピックス日本のオフィシャルパートナー(ユニクロ)ですが、企業・活動によっての差は非常に小さいものとなっています。

文化・スポーツ分野に対する支援は、プロや日本代表チームの支援などとは異なり普段目にすることは少ないかもしれませんが、より多くの人に知ってもらうべき価値ある活動ではないでしょうか。

調査概要

全国の35歳以上男女のインターネットユーザーから回答を得た

サンプル数 100
調査期間 2010年7月5日~7月6日
調査内容 企業の文化・スポーツ分野への支援に対するイメージを聞いた。
調査対象 「写真甲子園」への協賛(キヤノン)/熱気球ホンダグランプリ(ホンダ)/リスーピアお台場科学館(パナソニック)/スペシャルオリンピックス日本のオフィシャルパートナー(ユニクロ)/ソフトバンク手話教室(ソフトバンク)の5つの活動に対し、10のイメージ項目(この取り組みに対して興味を持った/この取り組みの趣旨に共感できる/この取り組みに社会的意義を感じる/この取り組みと企業イメージが合致している/この取り組みを続けてほしい/この企業に対して興味を持った/この企業の製品・サービスに興味を持った/この企業に対して好感を持った/この企業の今後に期待できる/この企業に対する信頼が増した)の中から複数回答式で回答を得た(詳細は下記表のとおり)。

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