ユーザーが最も重視するのは会社案内
企業情報サイトユーザーにさまざまなコンテンツの中で何を重視するかを尋ねたところ、4人に3人の割合の人が「会社案内」を挙げた。
これは、2位以下のコンテンツを大きく引き離している(グラフ参照)。
会社案内はIR情報を閲覧する上でも、採用情報を閲覧する上でも、会社のさまざまな活動を理解する上でも前提ないし手がかりとなる知識や情報を与えてくれることが多い。回答結果はユーザーのこうした認識を反映したものと考えられる。
このように、会社案内はさまざまなコンテンツから成り立つ企業情報の中で基点となるものである。ウェブコンテンツとしての会社案内を作成する上で、このような位置づけを理解することが会社案内のみならず企業情報全体の構成を決める上できわめて重要である。大まかな概要のみをもって会社案内としている例も見受けられるが、それではユーザーの期待に十分応えることは難しいだろう。
企業理念を重視するユーザーは少なくない
さて、「重視するものは何か」という質問で選択された回答者割合の大小と実際の閲覧者数は必ずしも一致するとは限らない。
通常は必ずしも閲覧者が多いわけではないが、「何を重視しますか」と尋ねたときに上位に登場する代表的なコンテンツとして「経営理念」がある。
確かに企業を深く理解する上で、理念を理解することは非常に重要なことである。しかし、このコンテンツはかなり工夫しないと、非常に堅苦しく、興味喚起力の乏しいページになりやすい。
同様に、技術情報も上位に来る傾向がある。今回の調査では3番目に回答者割合が高かった。しかし、特定の業種を除き、全体的に技術に関する情報は乏しいか、あったとしても非常に初心者にはハードルが高い場合が多い。このことが重視する人が多い割に閲覧者の数があまり伸びない一つの大きな要因となっていると考えられる。
逆に、これらのジャンルで優れたコンテンツを提供することができれば、非常に訴求力の高い企業情報サイトになる可能性が高いのではないかと考えられる。
印刷する