BtoB企業の閲覧効果が高い
「電機・精密」業界のランキングを見ると、パナソニック(1位)などのBtoC(と一般に思われている)企業に混じって、オリンパス(4位)のようなBtoBが中心の企業が数多く上位にランクインしている。
「BtoB企業の企業情報サイトランキング」があれば電機・精密メーカーが多数上位を占めると予想されるが、あいにくBtoC企業とBtoB企業の線引きが容易でない。
そこで、今回はBtoB企業のうち、サイト閲覧効果が特に高かった4社(山武、ルネサス エレクトロニクス、日本サムスン、横河電機)を取り上げて見てみることにした。
まず、CCサイト指数を見てみる。
「電機・精密」の業界平均スコアは69.7で、これは全体平均の66.4をやや上回る(図1)。
4社の中では横河電機のみ、全体平均、業界平均をともに上回る71.0のスコアを獲得した。これは本シリーズ第2回で見たように企業数が最も多いスコアゾーン(70~80)にある。また、全体順位は101位と、まずまずの位置にある。一方、ルネサス(50.5)と山武(48.0)はそれぞれ210位と214位で200位以下、日本サムスン(34.4)は242位である。
これら4社は横河電機を除きランキング的には振るわなかったがサイト閲覧効果では上位に位置する。
山武、ルネサス エレクトロニクス、日本サムスン、横河電機のサイト閲覧効果はそれぞれ24~27ポイントの間にある(図2)が、これは全251サイト中、山武5位、ルネサス エレクトロニクス7位、日本サムスン8位、横河電機9位と、いずれも1ケタ台の上位にある。特に、日本サムスンは閲覧前にはマイナスだった企業信頼度がプラスに転じ、名目上のスコア差以上に大きな効果があったと見ることができる。いずれもその分野の専門家には有名だが一般的な認知度は必ずしも高くないというBtoB的特徴を持った企業のため、閲覧前のスコアは高くない。しかし、ユーザーから評価される企業情報サイトを構築することは、閲覧を通じてユーザーに自社の理解を深めてもらう良い機会となる。企業ブランドを大切に考える企業が企業情報サイトに力を注ぐ意義は非常に大きいと考えられる。
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