ブランド戦略通信 │トライベック・ブランド戦略研究所

企業情報サイト調査結果分析2011

第3回: 企業情報サイトの閲覧状況

相対的に閲覧者が多いIR、会社案内、CSR・環境情報

今回の回答者で、閲覧率(過去1年以内の閲覧経験者の割合)が高かったのは「IR情報」のほか、「会社案内」と「CSR・環境情報」だった(グラフ参照)。



各コンテンツの閲覧率(回答者に占める過去1年以内の閲覧経験者の割合、%)会社案内18.5、ニュースリリース13.9、技術・品質・安全9.3、CSR・環境への取り組み18.1、IR情報24.3、理念・ビジョン11.3

【図1】各コンテンツの閲覧率(回答者に占める過去1年以内の閲覧経験者の割合)(%)


中でもIR情報の平均閲覧率は24.3%と最も高かった。

ただし、このことをもって、企業情報の主要なターゲットは投資家であると結論付けるのは早計である。第4回で見るように、当企業と企業情報サイトユーザーの関係はかなり多様で、投資家はその中の一属性にすぎない。

また、IR情報の閲覧者であるからといってその人が投資家であるとは限らない。

投資家に限らず、会計・財務の知識がある者にとって、当企業を理解するためにはIR情報はきわめて有益である。

このようなことから、特定ターゲットに的を絞ろうとする企業情報のターゲット論は隘路に入り込みやすい。もちろん、どのコンテンツのユーザーが多いかはきわめて重要で、それがユーザーのニーズを反映したものであることは確かだが、それを特定の属性と強く結びつけようとすると無理が生じやすい。

閲覧者が少ない理念・ビジョンと技術・品質・安全

「理念・ビジョン」および「技術・品質・安全」の閲覧状況では調査対象の6コンテンツの中では閲覧者はどちらかというと少ない部類に属している。

しかし、だからといってただちにこれらのコンテンツを軽視してよいということにはならない。第2回で見たように、「どんなコンテンツを重要と考えるか」と尋ねると経営理念や技術情報は上位に来る。

何らかのきっかけでその企業について深く理解しようと思ったとき、これらのコンテンツは大きな役割を果たす。実際、今回の調査では特定の電力会社の閲覧率がこれまでになく高かった。

きっかけは事故など必ずしも好ましい状況でないこともあるが、いかなる状況下でも、自社のあり方を正しく理解してもらうことは社会との信頼関係構築のためにきわめて重要であると考えられる。

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