- ブランド戦略通信│トライベック・ブランド戦略研究所 - https://japanbrand.jp -

第1回:業務上の情報源における企業サイトの位置付け

「BtoBサイト調査2010」は14の製品・サービス分野ごとにWebサイトの利用状況、購入前や購入後、あるいはサポート等の利用目的に応じた利用状況、ユーザーのニーズ充足度、購入検討や問い合わせなどの営業補完状況を明確化し、これらに基づきBtoBサイトの事業貢献度を明確化する目的で実施した。

調査は2010年4月17日から4月27日にかけてインターネット上のアンケートによって行った。調査依頼数は113万人に及ぶ大規模な調査である。調査対象サイトは240サイトである。

グラフはBtoBユーザーが製品・サービスの購入のために参照する情報源の動向を示したものである(図1)。

【図1】情報源の動向

最もよく利用されるのは企業のウェブサイトである。利用すると答えた人の割合は2009年の60.3%に対し、2010年は59.7%とほとんど変わらない(2009年の結果はこちら [1])。

次いでよく利用される紙媒体のカタログ・パンフレットは、2009年の44.7%から2010年は42.8%へとわずかだが減少したものの、依然として大きな位置付けにある。同じ紙媒体の専門雑誌は33.4%から30.8%へとこちらはカタログ・パンフレットより減少幅がやや大きい。

また、展示会が26.0%から22.8%へと減少し、不景気を背景にイベントが不活発であった状況が反映されている。

一方、カタログ・パンフレットの入手経路は営業員や販売店が非常に多い。この形態は全体の48.0%を占め、電子媒体をダウンロードして入手する20.0%を大きく上回る。

紙媒体のカタログ・パンフレットに対してユーザーが根強いニーズを持つことを背景に、営業者側にとって現在でも有力なコミュニケーションのツールとなっている様子がうかがえる。

参考