ブランド戦略通信 │トライベック・ブランド戦略研究所

Web Equity調査結果分析2014

第6回:ケーススタディ(1)マンション業界

マンション業界大手4社をシェア順に並べると、三井不動産レジデンシャル、野村不動産、住友不動産、三菱地所レジデンスの順になる。

一方、Web上の行動者の順位は野村不動産、住友不動産、三菱地所レジデンス、三井不動産レジデンシャルの順となっている。このような順位は通常、各社とも似たような施策を行えばおおむねリアルの販売シェアと傾向が一致する。しかし、マンション業界ではそうはなっていない。販売シェア2位の野村不動産が他の3社を圧倒しており、逆に販売シェアトップの三井不動産レジデンシャルは4位に甘んじている。

野村不動産3079千人,住友不動産1351千人,三菱地所レジデンス1288千人,三井不動産レジデンシャル1105千人

【図1】マンション各社の推定行動者数

ここには野村不動産のオンライン上での施策が奏功している状況が反映されていると考えられる。

たとえば、他の大手マンション業界では住宅展示場に来場することがキャンペーン応募の条件となっている。しかし、同社の場合は逆にオープンなキャンペーンを積極的に行ってまず会員の規模を拡大し、その中から潜在的なターゲットに働きかける施策を取っている。そのためWebサイトから販売現場への送客数が他社より多く、その結果、Webサイトが関与した成約件数も他社を上回るものとなっている。

耐久消費財では購入者が購入前にWebサイト利用する確率(サイト利用率)が高いが、住宅はその中でも典型的な業界で、同社の施策はこのような商品特性をうまく捉えたものとなっている。

もちろん、シェアを左右する要因はWebサイト以外にも重要なものがあり、最終的な販売シェアを逆転するというまでは至っていない。しかし、Web上の施策が営業面を強くサポートしていることはきわめて重要な成果であるといえる。

参考

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