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WebEquity2008結果分析 第6回:Webサイトのロイヤルティ効果

Web Equity 2008より、各社製品・サービスの購入者ないし利用者のWebサイト利用動向の調査を追加した。

購入後のアクセスは商品の理解を促進し、当該商品や自社に対するユーザーのロイヤルティを高める上できわめて重要であると考えられる。

実際、購入後にアクセスした人の60%近くが商品の理解に役立ったと思っている。特に、運輸・レジャー業界や情報通信業界でそうした意識を持つ人の割合が高い(図1)。

【図1】購入後アクセス者に対する商品の理解促進度

【図1】購入後アクセス者に対する商品の理解促進度

購入後に引き続きその企業のWebサイトにアクセスすることは、当企業の製品・サービスの再購入意向を高めることにつながる。

グラフは購入後のアクセスと再購入意向との関係を見たもので、プロットされている各点は個々の企業Webサイトを示す(図2)。

【図2】購入後のアクセスと再購入意向との関係

【図2】購入後のアクセスと再購入意向との関係

このグラフに示されるように、購入後のアクセスと再購入意向との相関はきわめて高い。

こうして見ると、購入後にアクセスを促すことは事業の安定的な発展を支える上で非常に重要である。別の見方をすると、購入後アクセス者の動向を知ることによって、その商品の将来的な価値の動向を占うことができる。

実際には、たとえ同じ業界であっても、購入者のアクセス状況には大きな差がある(図3)。上位にある企業はロイヤルティの高いユーザーを獲得し、このことを通じてWebサイトは高い事業貢献度を達成していると見ることができる。逆に、ロイヤルティの低い企業はその原因を分析し、適切な対策を講じなければ、将来における脅威を放置することになってしまうのである。

【図3】購入者に占める購入後アクセス経験者の割合

【図3】購入者に占める購入後アクセス経験者の割合