ブランド戦略通信 │トライベック・ブランド戦略研究所

サポートサイト調査結果分析2010

第4回:サポートサイトの効果(2)コスト削減

サポートサイト利用後の行動

サポートサイトの効果を見るため、サポートサイト利用後の行動を把握した(図1)。サポートサイト利用後の行動として最も多いのは「電話した」で12.2%である。これは、第2回で見た「問合せ先や方法がわかった」(10.5%)よりやや多いので、最初は問い合わせをする予定はなかったが結果的にすることになった人が多少いたということであろう。

電話した12.2%、店頭に行った9.1%、メールや問い合わせフォームに入力した6.1%、担当者に来てもらった2.6%、その他7.5%、以上複数回答、サイト上で問題を解決したので特に何もしていない66.5%

【図1】サポートサイト利用後の行動(2010年)

次いで多い行動は「店頭に行った」(9.1%)である。家電製品は全体的にこの数値が高い。「メールやフォームに入力した」は電話の半分以下である。ただし、デジタルカメラや自動車など一部の製品・サービスでは電話よりこちらの方がむしろ多い。「担当者に来てもらった」はオフィス機器が非常に多いが、建材・住設機器でも少なくない。(業界別データは「セミナー資料データ」(有料)をご覧ください。)

ただし、サポートサイト利用後は行動者より非行動者が多く、「サイト上で解決したので特に何もしていない」人が66.5%と最も多くの割合を占める。コスト削減という観点からは、こういう人が多いことが望ましいと考えられる。また、サイト上で解決できた人はCSも高いことが推測される。

コスト削減効果の試算

第2回で見たように、サポートサイトユーザーの中には「問い合わせをせずに済んだ」という人が一定数含まれている。その割合は平均では13.5%だったが、この「問い合わせをせずに済んだ」というメリットは「情報が役に立った」、あるいは「問題点が解決できた」ということと密接に関連していると考えられる。

ここで一つの試算を行う。あくまで一つの見方だが、仮にアクセス率が5%のパソコンメーカーがあったとして、「問い合わせをせずに済んだ」人が18%(個人向けパソコンの平均)いたとすると、8,000万人(ネット人口)×5%×18%=72万人からの電話が減ったという試算ができる。仮に1人に対する平均対応コストが2,000円であったとすると、このメーカーは72万人×2,000円=14億4千万円のコストメリットを享受したことになる (図2) 。

削減コスト=(ネット人口×アクセス率×電話をせずに済んだ人の割合)×一人当たり対応コスト

【図2】サポートサイト利用によるコスト削減試算概念図(2010年)

試算にあたっては各社なりの前提を置く必要はあろうが、サポートサイト構築費用はキャッシュアウトを伴うものなので、このような試算を吟味することは組織としては十分に意義がある。そして、ほとんどの場合、削減できるコストがサポートサイト構築費用をはるかに凌駕するという試算結果が得られるであろう。

参考

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