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Brand Strategy journal ブランド戦略通信

実践!ブランド戦略

第100回 事件・事故後のコミュニケーション

Q 事件・事故に巻き込まれた場合のコミュニケーションとして留意すべき点は何ですか。
A 該当する出来事と真摯に向き合う姿勢が重要です。

企業が不運にして事件・事故に巻き込まれてしまうことがあります。

もしそれが明らかに誤解に基づくものであった場合には、事実を根気強く丁寧に説明しマスコミや関係各位の理解を得る努力を得れば、事態はやがて沈静化に向かいます。

しかし、それが当該企業の責任に帰すべき不祥事だった場合は企業イメージの悪化は避けがたいものとなります。しかも、いったんダメージを受けた企業ブランドは長期にわたり低迷するということが多くの事例で観察されます。

このようなケースで、外部に対するコミュニケーションの姿勢には対照的な2つのパターンがあります。

一つは積極的に好印象を与えるようなコミュニケーションを積極的に展開するというものです。CMなどを通じて購買行動に直接働きかけることで過去の影響を緩和しようとします。

しかし、消費者の悪い記憶を払拭することは容易ではなく、心の中でいつまでも当該企業ブランドが過去の出来事とリンクした状態が続くことが少なくありません。

もう一つのパターンは過去の事実に向き合い、その元になった組織的問題に取り組み、解決しようとする姿勢を示すというものです。

こちらは大々的な宣伝には馴染みにくく、時間はかかりますが、理解こそ信頼の源泉となります。過去に食中毒を引き起こしたある食品メーカーのブランドが最近になって徐々に回復の傾向を示していますが、その背景にはこの会社の長期にわたる地道な取り組みがあるように思われます。

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