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第3回:購入検討時における参考情報

第1回では仕事上の情報源を見たが、今回はステージが変わり、購入検討時に参考にする情報源について検討する。グラフは購入検討時における参考情報を仕事上の情報源と対比する形で示したものである。

BtoB顧客の購入検討時参考情報(2014) 仕事上の情報源,購入検討時の順に(複数回答、回答者の割合), 企業のWebサイト 65.7%, 32.4%, カタログ・パンフレット 42.2%, 25.0%, 営業員・技術員の説明 36.3%, 16.8%, 業界サイトや専門サイト 26.7%, 17.6%, テレビ・ラジオ 23.9%, 5.1%, 専門雑誌 22.7%, 12.4%, 展示会 20.3%, 9.3%,  ニュースサイト 20.1%, 8.2%, 研修・セミナー 12.5%, 4.6%, 専門新聞 8.9%, 6.2%

【図1】BtoB顧客の購入検討時参考情報(2014)

仕事上の情報源として重視されているのは「企業Webサイト」だったが、購入検討時でも同様に企業Webサイトを選択する人が最も多かった。ただし、回答者の割合は半分程度(65.7%→32.4%)に下がっている。

購入検討時に重視される情報源の2番目は「カタログ・パンフレット」(25.0%)である。企業ウェブサイトとの差は仕事上の情報源のときより小さい。

次いで「営業員・技術員の説明」が来るが、これは仕事上の情報源で選択した人より購入検討時の情報源として選択した人が大幅に減少する(36.3%→16.8%)。営業員の位置付けは、サプライヤー側では取引につなげる重要要素と位置付けることが多いが、顧客側はむしろ少なくとも購入意向が顕在化するまではさまざまな情報源の一つとして捉えており、顕在化した後とは位置付けが異なるのではないかと考えられる。

「業界サイト・専門サイト」は仕事上(26.7%)→購入検討時(17.6%)の数値の減少は少ない。参考にする人の割合は企業Webサイトほど高いわけではないが、商品の認知機会となるだけでなく購入の参考にもする人が一定の割合でいることが示されている。

このように、購入検討時においては、企業Webサイトが最もよく利用されるが、それに劣らずカタログ・パンフレット類も重要であることがわかる。

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