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BtoBサイト調査2007結果分析 第3回:アクセスから問い合わせまでの行動推移

グラフはターゲットユーザーの行動の推移を示したものである。

ターゲットの行動推移(ターゲット全体を100%とした行動者の割合)

【図1】ターゲットの行動推移(ターゲット全体を100%とした行動者の割合)

ターゲットユーザー全体(100%)が、アクセス、ニーズ充足、購入検討、問い合わせと段階を経るにしたがってどのような割合で推移したかを示している。ただし、ここでの問い合わせには、Web上の手段のほか、Web以外の手段によるものも入っている。

アクセス者のおよそ3分の2がニーズ充足し、さらにその9割近くが購入を検討している。

ただし、問い合わせに至った人の割合になるとアクセス者の10分の1程度に急速に減少する。

従来はWeb上のビジネス貢献度といえば、もっぱら問い合わせの数、しかもWeb上の手段を用いてされるものに限定されていたといえる。問い合わせ一つ取っても、実際には、Web上に用意されたもの以外の手段によるものの方がはるかに多く、それはたいていWeb運営者には伝わってこないものである。

しかし、もっと重要なことは、問い合わせよりもはるかに多くの人がBtoBサイトを閲覧し、その中のかなりの割合が購入検討に至っているという事実である。

Webサイトがあくまで営業そのものではなく、営業を補完するメディアという位置付けにある。そうすると、問い合わせという一点に絞るのではなく、アクセス、ニーズ充足、購入検討という段階に着目して事業貢献度を評価しなければならないということになる。

実際、購入検討の結果として問い合わせするかどうかは、Webサイトに表現されたものよりも、むしろ製品魅力度であったり、営業担当者とのつながりであったりと、Webサイト以外の要因に大きく左右される。

ユーザー行動の最終段階はブレが大きいため、それだけに一喜一憂するのではなく、そこに至るまでのプロセスをしっかりとマネジメントすることが重要である。